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モチベーション

延々と職務経歴書を書いたが、これは、前回のコーチングセッションまでの宿題だった。コーチに、ざっくり職務経歴を振り返り、キャリアの棚卸し作業をしたと言うと、「それでは、その中でモチベーションが高かったのはどんなときですか?」と聞かれた。

棚卸し作業中は、どの仕事をしていたときが楽しかったか、どの仕事を達成したときに成長を感じたか、どの仕事が「節目」だったか、等を考えていたのだが、どうも「この仕事がそうだ」というぴったり来るものがなくて、混沌としてしまっていた。

棚卸し作業を通じて自分でわかったのは、「どうやら私は技術法務で元々やっていた仕事が好きで、それに戻りたいというわけではなさそうだ」というなんだか笑えない結論だった。コーチにそういったら、「それがわかっただけでも棚卸しをした甲斐があったじゃないですか」と言われた。確かに、『昔の芝は青かった』(?)状態で、それを求めて転職し、してみてから「これは求めていたものではない」とわかるよりはずっとマシである。

で、自分で棚卸しをしている間、モチベーションについて考えることを全くしていなかったので、予想外でしばらく答えに窮してしまったのだが、業務Aで業務システムの改善をしたときとか、契約書の管理データベースを作ったときとか、が高かったような気がすると答えた。

今再度考えてみると、この他にも、業務Aの発展でライセンス契約自体の担当になったり、さらに広がって技術法務全般を取り扱うことができるようになったときには、かなりモチベーションが上がったように思う。ただ、これらは当初「仕事の幅が広がった」という理由でモチベーションが向上したということで、だんだん落ちては来るのだが。しかし、新しい業務を始めたとき、自分で幅が広がったと評価できる仕事を始めたときは必ずモチベーションが上がるかと言われるとそうでもなく、幅を広げるためにはした方がいい仕事だが内容に必ずしも興味が持てない場合は、ほかにモチベーションを上げる要素を見つけてくる必要があり、なんだか「修行」の様相を呈していたように思う。

コーチには、他にも、仕事の種類として、人に感謝されることが好きか(モチベーションが上がるか)、とか、問題を解決するのが好きか、とか、一人で仕事をするのとチームでするのとどちらが好きかとか、を問われた。

以前に書いたように、静まりかえった事務所の中で一人でひたすら仕事をするのはあまり好きではない。が、しっかりチームを組んでプロジェクトを遂行するタイプの仕事をした経験がないので、それが好きなのか得意なのかの評価は難しい。

クライアントに相談されて、それが自分の手の届きそうな問題であれば、回答するのはうれしいし、その結果感謝されるのも嬉しい。が、相当チャレンジングで、自分の手に余るかもしれない印象の問題の場合、手応えを感じて張り切るというよりも、直感的に引いてしまうことが多い気がする。きっと、問題解決自身に惹かれているわけではないのだろう。

人に感謝されることが好きで、それを得たいがために仕事をしているかどうかは、自分の仕事はクライアントサービスであり、支援をすることが仕事なので、自分の本質として支援すること自体が好きなのかと思っていたのだが、キャリアを振り返ってみて、どうも少し違うような気がしてきた。

例えば、業務システムの改善をしたときとか、契約書の管理データベースを作ったときとかは、自分以外のいろいろな人に利点があり、完成したときにはずいぶん感謝もされたが、だから嬉しかったというよりも、業務を進める上で、こんな手順でやった方がよいとか、こういうツールがあったら便利だとか、ミスが少なくなるとか、生産性が上がるだろうとか、目的を達成するための理想的な形態というものを考え、それを具体的なシステムに落とし込んで実現するということ自体が好きなのであって、その完成によって利用者に感謝されるかどうかはモチベーションの高い低いに全く影響がない。

そういえば、働きながらおいしくて栄養のある食事を毎日作って食べるにはどういう方法がいいか、とか、子どもたちが自立できる家事能力を身につけるにはどうやったらいいか、とか、方法論を考えるのは生活の中でも好きだった。ここで問題は、仕事の場合、方法を考えておけば、実行するのは他の人に任せることができてシステムとして成功することが多いのだが、生活の場合、実行者も自分なので面倒になって続かないことが多いことだ(苦笑)。私が好きなのは、方法を考えてシステムを組むことであって、そのできあがったシステム通りに実行するのは苦手なのであった。

ちなみに、現在の事務所でも、管理システムを、よりよく使いやすく事務所全体のアウトプットの質を上げるのに役立つように、システムの入れ替えに伴っていろいろ作業中である。方法を考えて、概略の構成を作ると、実行者レベルのフィードバックが上がってきてさらに改善作業ができ、実施は事務担当者に任せることができるという理想的な状態で、実のところこの管理システム関連の仕事をしているときが一番モチベーションが高くて集中できているかもしれない。しかし、これは売り上げに直結しない、私の業務範囲としては特に期待されていない種類の仕事(明示の評価もない)なのであった。

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