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ロールモデル

昨秋の終わり頃、弁理士試験の合格発表後に、1ヶ月ほど弁理士・特許技術者の募集をしていた。ずいぶん反響があって何人も面接させていただき、その中から数人採用決定をした。中でも女性弁理士さんの応募が目立ち、彼女らの応募理由の中で共通していたのが、「女性弁理士が副所長で働きやすい事務所だと思ったから」だった。

確かに、所長の書いた人材募集のコピーにはそのようなうたい文句が入っていたが、私自身はそれがアピールポイントになるとはあまり意識していなかった。しかし、弁理士の中で女性が占める割合は、全国平均で10%程度。私の勤務地ではさらに少なくて8%ほどである。それも近年の合格者が多いから、何らかの理由で離職し、弁理士試験に合格してさあこれから弁理士としてキャリアを築こうとしている女性にとって、ロールモデルになりうる年齢層の女性弁理士は多くない。

考えてみると、大きい顔をして?私がいることで、うちの事務所は所長も他の所員もWMには慣れている。時間の制約が多いということが、成果が低くなることに直結するわけではないことも理解していると思う。もっと言うなら、誰もが長時間働いて大きな成果を上げなければならないわけではなく、自分のペースで働ければよいのだということもなんとなく感じているかもしれない。

こんな環境であれば、ガンガン仕事に邁進したい訳ではなく、無理なく働きたい女性たちにとっては、働きやすい職場なのだろう。何か行き詰まったときも、同じような経験をしたかもしれない先達がいれば、聞きやすいのだろう。以前のセッションで、コーチに「せんりさんの働き方は無理がないから、後に続く人にとってモデルにしやすいと思いますよ」という趣旨のことを言われた。確かに、「あそこまでやらないといけないのか」と思われるような働き方はしていないので、受け入れやすいのかもしれない。

私自身は、ロールモデルが身近にいたわけではなく、WMとしてのノウハウをもらったり、悩みや愚痴をはき出したりする場として、ムギ畑にとてもお世話になっている。会員数が3000人を超えるワーキングマザーのソーシャルネットワークであるムギ畑は、同じような環境で悩み、歩み、励まし合う人々にあふれている。周囲にはとても少ないWMであっても、ここには沢山のWMがいる。ムギ畑を知らなかったら、帰国後、いくら配慮のある職場であったとはいえ、到底ここまで来なかっただろう。とても感謝しているし、後に続く人たちには、自分が得たモノを伝えていきたい、助けになりたいと思う。

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