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October 2007

幅を広げる

弁理士会に知財価値評価推進センターという付属機関がある。私は去年からそこに属している。ここにいると、どうしても会計とのかかわりが避けて通れない。簿記をやろうと思い立ったこともあるのだが、どうにもとっつきにくい。いっそ会計士をとってしまった方が体系的理解のためにはよいだろうか。幅も広がるだろうし。などと思ったりもしたが、とくに知財価値評価をやりたい気持ちが強いわけでもないので、それにしては投資効率が悪い。おまけにセンターでご一緒している会計士弁理士(非常に希少価値だ)の人に、「会計士試験って、どうですか?」と聞いてみたら、「あれは学生の受ける試験ですよ」と言われてしまった。いまさら監査法人で実務経験でもないしねぇ。

ところで、知財の価値を考えるということは、そこにある特許権を金銭評価することにとどまらず、その企業にとって、事業にとって特許がどんな意味を持つのか、有意義な知財をとるというのはどんなことなのかまで考えていく必要がある。知財戦略という部分にかかわってくるのだが、これが経営戦略の下に来るものであることは当然である。

なにぶん大企業であれば自前で価値評価にしろ知財戦略にしろまかなえるので、独立士業としての弁理士がこのあたりを取り扱う意味は、どうしても中小企業支援になる。弁理士会の掲げるミッションとしても中小ベンチャー支援となるのは当然。

しかし、弁理士というのは大半が大企業からの出願のアウトソースを受けて食べていて、中小企業に対しても同様に行動していることが多い。知財立国で、知財をテコにして業績を向上、経営戦略に絡めた知財戦略、知財の面からのコンサルティングが必要とか急にいわれても、中小企業の経営がどうなっていて、その中でどんな風にしていくのがよいのかなんてことは知らない人が多いだろう。もちろん私も同じだ。

ということは、自分自身を中小企業に売り込むにしても、今ひとつこれでは魅力が薄い。リソースに限りのある企業としては、一人何役もできる人材の方が喜ばしいだろう。もう少し中小企業の経営全般についてしっかり押さえておく方がよいのではないか?

という流れで、今般、中小企業診断士試験を受けることにした。まあ資格取得が一番の目的というより、そのための勉強を通して中小企業の経営全般にかかる知識を得るのが目的。もちろん資格はあった方がよいし、早く取得してしまった方が全体の体系を見渡すにもよいので、1年ストレート合格を目指すけれども。

この1年を通じて、自分の視点が変わることを期待している。

#今更で意外性がなくて申し訳ない。

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行き詰まって

何かを継続していて3~5年経過すると行き詰まり感が出てくる。慣れてきて、効率は上がってくるのだけれど、達成感や進歩しているという実感に乏しくなってくるからだろう。飽きっぽいというにはスパンが長いような気もするが、やっぱり飽きっぽいのかもしれない。

仕事の面でも(仕事の面では特に?)そういう傾向が強く、とても職人にはなれないだろうと思う。そして、知財業界というところは、とても職人が多いのだ。

前回、仕事のモチベーションが上がらなくなってコーチングを受けたのは2005年の9月だった。今、このエントリーを書くに当たって、コーチングのカテゴリーの記事を読み直してみた。同じようなことで悩んでいる嫌いもあるが、ワークライフバランスの重要性がはっきりして、仕事の波に飲み込まれなくはなった。コーチングセッションを通して、バランスのよい生活を送るために、現在の勤務先を動くことは考えないとしたのだが、ここがゲンゲンが小学生になったことにより、制約として余り考えなくてもよくなったという環境の変化がある。

そして、事務所でできる第二領域の仕事は、ずいぶん軌道に乗ってきたと思う。毎週金曜に所長とミーティングをし、月曜には全体でミーティングをして、進捗状況を報告し合う。管理体制やチェック体勢も徐々にシステム化されつつある。

現在問題となっているのは、絶え間なく入ってくる新人の教育体制をどうするかということ。所長の教育能力の衰えが目立ち、これを補完する方法を考えなくてはならないと思うのに、本人に自覚がないので自分でやると言い張る。ちゃんと教育してもらえない新人も大変だがそれを見ているベテランにストレスがたまるので、これをなんとか回るように調整する必要がある。グループ制を取ってグループ長を立ててやれば自動的に回るのかもしれないが、現状プロジェクトのように案件ごとに担当が動くので、その都度サポーターを割り当ててやらないといけない(この必要性を所長が理解していない)。私がやりますと言明し、やれているつもりでいる所長に対してできてませんからやめてくださいというのもなかなか難しく、けっこうストレスフルな話である。

そしてやっぱり、職人芸のような特許権利化業務を極めていくことには、どうにも私は熱意を抱けない。事務所を大きくしたり、中で働くシステムを作ることについても最近は余り興味を抱けなくなっている。

そろそろ潮時かな、と思い出したのが今年の夏頃だっただろうか。代理人ではなくて、クライアントサイドへ身を置きたいと思う。中小企業の知財部あるいは大学の知財本部へ入って、技術管理全般を取り扱うことをやりたい。できれば今年度中にケリをつけてしまいたい。

しかし、なかなかそう簡単にことは動かない・・・。

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