フィッティング

これまで書いてきたような転職についての考えをまとめるために大変役に立ったのは、以下の書籍。
「転職面接必勝法」細井智彦 講談社
リクルートエージェントのカリスマキャリアアドバイザーといわれた人の著作である。タイトルは、あおり系だが、転職を進める上でどのように考えていけばよいか、骨太の「転職ストーリー」をつくるにはどうしたらよいかが丁寧に書かれており、想定問答に終わらない転職指南本としてとてもお勧め。

さて、上記書籍で自分と企業の求人とをフィッティングさせるためのキーワードが3つ挙げられている。
(1) CAN できること やってきたこと → 自己PR
  「経験はないができそうなこと」を含む。自分の持つ「現在価値」
(2) WILL やりたいこと 実現したいこと → 志望理由①
  「解消したい現職への不満」を含む。自分の持つ「未来価値」
(3) CULTURE 合いそうか 向いているか → 志望理由②
  仕事との相性。その会社の社風、職場環境などに適応できそうか。

さて、私の場合にあてはめてみる。
(1) CAN
 知財業務全般
  経験あり:発明抽出、特許調査、出願判断、権利化、ライセンス交渉、特許係争対応、
  経験不足だができそう:知財戦略、特許教育
 企業法務
  経験あり:企業間取引の契約書作成/チェック、各部門の法務案件サポート
  経験不足だができそう:クレーム案件/訴訟案件の事実調査・認定

(2) WILL
 当事者になること。
 事業の中での知財保護・活用を戦略的に考える仕事をすること。
 新しい製品を企画し、上市するときに、それを支える仕事をしたい。
 知財・法務分野で色々な種類の仕事をしたい。

(3) CULTURE
 ここには、社風が一般的にはいるのだろうが、これを入社前にするのは難しい。
 企業規模:ベンチャーだと、仕事はおもしろいだろうが忙しすぎて私の生活では無理だろう
 取扱製品:思い入れのもてる製品、自分にとって身近な製品
 職場までの距離:できれば30分以内で通勤したい
 転勤:当面(10年くらい?)は難しい
 海外出張:1週間程度なら可能


これらを組み合わせ、「骨太の転職ストーリー」にする。そして、面接に臨んだ、つもり。

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プロファイリング

例えばB社の求人票の記載を眺めてみる。

<知的財産管理>
【仕事の内容】
(1) 特許に関する係争対応(国内外権利行使・訴訟・交渉を含む)
(2) 特許契約における各種調査・書類作成など
  ★海外進出の要となる大変重要な業務です。
(3) 特許ライセンス交渉や特許係争業務
(4) 技術者への知的財産教育や日常的な特許調査業務
(5) 技術者、弁理士事務所と連携して、設計途中で生まれたアイデアの中で可能性のあるものの調査を行い、
  調査後に可能性のある案件の特許出願から権利取得までの一連の業務を行います。
【募集背景】
 海外進出に伴う海外係争案件の増加に伴う増員
【必要な経験・能力など】
 知的財産管理経験者(電気系の知識歓迎。必須の条件ではない)

さて、以上の記載から入社した場合の仕事を想像してみる。
 (4)や(5)の業務は、ごく普通の企業特許担当の仕事。
  特許調査はあまり体系立ててしっかりやったことはないが、まあやっていくうちになんとかなるだろう。
  特許マップ作りとか、他社特許のウォッチングとか、やってみたくても事務所ではニーズがない上に
  コストと手間暇がかかるのでやれなかったのだ。
 (3)はライセンス担当の仕事。
  これは初職で担当していた種類の仕事。当時は上司が意思決定をしていて、私は手足だった。
  さすがにあれから経験も積んだし(権利自体についての知識・ビジネスについての知識)、できるだろう。
  意思決定の足しにするため、やはり中小企業診断士に求められる程度の知識はつけておきたいところ。

 要注意なのは、これらの平常業務をさしおいて、(1)や(2)が冒頭に記載されていて、「海外進出」云々の注意書きまでされていること。B社はいま、国内市場から海外市場の開拓を経営戦略の柱の1つに掲げている。そのため、おそらく海外係争が激増していて、リソースが追いついていないと思われる。上には詳しく書いていないが、組織人員が一桁のオーダーなのだ。この売上規模でそれは足りないでしょう。きっと今まで国内市場だけで勝負してきて、余り問題も起こっていなくてそれで足りてきていたんだな。IPDLで調べてみても、特許の出願・登録件数も驚くほど少ない。

ということは、入社してからの業務は、海外係争対応、海外の弁護士事務所との連携、相手方との直接交渉、契約交渉、これらにまつわる諸々の資料作成などが主になると想像できる。結構スピードも要求されそう。特にアメリカだと、すぐ訴訟に持ち込まれて期限がきつくなりがち。そういえば、B社のプレスリリースである製品がアメリカで訴訟中であり、差し止めされているっていうのが出ていた。海外出張もありだな、きっと。現地に行きっぱなしっていうのは避けたいが、あまり特許係争で技術担当でない担当者が長期に亘ることはほとんどないはず。足固めには日本にいた方が良いからね。

 『海外係争が急に増えてやること満載になり、社内部門を調査と説得のために走り回り、各種の資料を作成して海外にもしょっちゅう出かけていく』って、これ初職のときに直属の上司が嵌ってたことそのものではないか(笑)。私は幸いにもこれをずっとそばで見ていてその指示で各種の資料を作ったりレターを書いたり契約書を作ったりしていたので、いまの自分の知識と経験を使って当時の上司と同じことをやれと言われればおそらくできると思う。ちょうど当時の上司と同じくらいの年齢にもなっていることだしね。感慨深いところだ。当時、そうやって走り回る上司がひどくまぶしく見えて、あんな風になりたいと思ったものだ。この上司、結構癖のある人で、仕事はできるもののそばにいるのはかなわないという評価をされていたけれど、私は彼のそばで仕事をするのが好きだった。


ところで、この求人は、R社を通じて出してもらったものだけれど、B社のサイトに行くと、知的財産管理の求人に加えて、法務の求人も出ている。

<法務>
【仕事の内容】
 企業法務として「企業間取引の契約書作成/チェック」「各部門の法務案件サポート」「クレーム案件/訴訟案件の事実調査・認定」などを行います。
 (a) 企業間取引の契約書作成/チェック
  この業務が中心となります
 (b) 各部門の法務案件サポート
  国内外各種契約(秘密保持契約、業務委託契約、開発契約、販売代理店契約・取引開始契約等)の検討/修正案の作成および交渉。
 (c) クレーム案件/訴訟案件の事実調査・認定
  訴訟案件の事実調査/日程、リスク分析および確定した事実に基づく対応方針案の策定ならびに実行。
【応募資格】
 大卒以上の方(40歳ぐらい迄)
 ・法務業務経験(3年以上)
 ・語学(英語力/TOEIC600程度以上)

 知的財産管理とは別に求人が出ていて、さらに、勤務場所が離れているので、法務というのは知財以外の法務ということか。仕事の内容のうち、さすがに(c)はしたことがない。アメリカの知財訴訟案件に限れば経験ありだが。(a)と(b)については、知財法務の本流仕事ではなかったけれど、幸い持ち込まれる法務仕事は拒まない主義だった上司のおかげでほとんど経験がある。応募資格に英語が書かれていると言うことは、海外との契約なんかもあるということなんだろう。が、600点くらいでは、出張などはなさそう。読み書き程度が求められているということかな。英語で交渉とかしようと思ったら、850や900くらいないと厳しいんだよね。

と考えると、私としてはこちらのポジションでも悪くない。事業には関わりは深い。「弁理士」という枠からははずれるかもしれないが、そこにそれほどこだわりがあるわけではないし。メーカーである以上は、知財方面に明るいということは必要条件とも言える。こちらの方がきっと知財ポジションよりもスピードを求められる度合いは緩いだろうな、と想像。

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Before と After

転職の前後で変化するものは何か。そして、私はそのうちのどこに惹かれるのか。
5W1Hで考えてみる。

1. 何を(提供するサービス)
  特許事務所:権利化
  企業知財部:知財戦略、発明抽出、特許調査、出願判断、権利化、ライセンス交渉、特許係争対応、特許教育

2. 誰に(顧客)
  特許事務所:企業知財部、知財部門がない会社は開発者や経営者
  企業知財部:事業部門(開発設計)、研究者

3. なぜ(目的)
  特許事務所:依頼があるから?
  企業知財部:競争優位の獲得、事業上の障害排除

4. どのように(売り方)
  特許事務所:受注生産、納品
  企業知財部:事業部門と協働、提案

5. いつ(納期)
  特許事務所:顧客により決められる、ほぼ一律、特許庁の指定
  企業知財部:製品開発のサイクルに合わせる

6. どこで(市場)
  特許事務所:顧客の製品。一業種一社しかしないが、業界を選んだりはしない。
  企業知財部:事業部門が選択した製品


6の市場を書いていて思ったのだが、お座敷商売の特許事務所では、コンフリクトが発生しない限り、お客の製品によって仕事をするかしないかを決めることはしない。なので、業界としてはけっこう何でもありで、私もフライパンからビジネスモデルまで担当したことがある。もちろん、得意不得意はあるので、メカとか制御とかには分かれてくるのだけれど。

で、やっぱりなじみにくい製品とか業界はあるわけで。実際のところ、出身会社であり事務所の最大顧客である会社の製品はなじみやすいし思い入れもしやすいものが多い。これに対して、パチンコとか、自動車部品なんかは正直余り自分で興味がないので、同じように仕事をしていても熱の入り方が違っていたりもするのだ。

ということは、企業知財部であればどこでも同じような仕事内容になるから(規模によってやる範囲は違うだろうけど)、あまりその会社の業界とかは考えなくてもよいだろうと思っていたのは間違いで、自分が思い入れのもてる製品を作っている会社にした方がよいのではないか、と1社に落ち1社辞退する段になって思い至った。遅いよ・・・。いや、どちらの会社も産業材ちっくなメーカーで、今ひとつ製品に親しみがもてなかったのだ。

さて、こう並べてみて感じるのは。私はやっぱり当事者の一部になりたい。どれもこれも同じようなスケジュールで1つ1つの依頼をこなしていくのではなくて、新しい製品を企画し、上市するときに、それを支える仕事をしたい。そして、できれば色々な種類の仕事をしたいのだ。だから、企業に転職したい。

そして、そんな風に事業に直接かかわるのであれば、もっと事業全体を見渡せるスキルが必要だ。ここは、転職後の課題になってくるだろう。

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転職理由

なぜ、いま転職しようとするのか。

現職への不満がそのキッカケであり(「なぜ今か」)、その裏には潜在的な転職理由があると言われる。転職の際には、両者を解消するように目的を定めて活動するのが肝要だ。

私の場合、キッカケとなった現職への不満は、端的に言えば「特許明細書を書くのに飽きた」ということだろう。3年くらい前にも、この不満が浮上してきたのだが、その頃、事務所内のシステムを整えるとか、後進の指導をするとかいった管理業務の比重が増え、それならもう少しとどまってもいいかと思ったのだ。だが、管理業務に注力していたら、あるとき所長に、売上が停滞しているので、「指導量を減らしていいからもっと件数をこなしてください」とはっきり言われてしまい、すっかり嫌気がさしてしまった。このまま事務所にいたら、ずっと先まで10年一日のごとくひたすら好きでもない明細書書きをし続けなくてはならないのだ。ノルマに追われて。

(「明細書を書くのが好きじゃない」というと、大抵の業界人は驚いて「なんで特許事務所で弁理士なんてやってるんです?」と言う。いやだって、国内出願業務は弁理士のコメだって誰かが言ってたように、根幹を経験しなくては大言壮語を吐くのはまずいでしょう。実際書くことで得られたことも多いと思うし。)

潜在的な転職理由としては、今自分のしている仕事の事業の中での位置づけが不明であることに対する不満が挙げられる。大企業からの受注は受けた仕事を出願の形にして納品することだけが求められる。その会社の特許戦略やら事業戦略などは知らされない。中小企業であれば、本来そのあたりを見据えて助言の上出願すべきなのだろうが、依頼してくる会社も対応するこちらもそんな理想的な形にはほど遠い。顧問になってもっと会社の中に入り込んでいくべきだという議論はしょっちゅうされるけれども、そういう形を模索している余裕もなく大企業からの受注件数の波に飲み込まれているのが現実だ。

これを解決する1つの方策が、コンサル業務の比率を増やしていくことで、その方向に舵を切ろうかとも思ったのだが、よく考えれば、なにも代理人として外からかかわる難しさを嘆くよりも、当事者になってしまった方がよい。私は会社組織が嫌で外に出たわけではない。色々な会社の仕事をしたいという欲求があるわけでもない。今の自由度は気に入っているが、それが最も重視する点というわけでもない(ここ数年は、ゲンゲンがまだ保育園児だったから、ここを重視してあえて企業は考えてこなかったのだが)。ならば、企業に入った方がよいではないか。

だから、転職によって実現したいのは、当事者になること。事業の中での知財保護・活用を戦略的に考える仕事をすること。

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転職までの道のり

2008年2月末をもって、特許事務所を退職し、3月から事業会社に転職した。
転職を考えだしてから実現に至るまでの経緯をまとめておく。

2007年6月 来年度から企業へ転職しようと決意。(所長との面談がキッカケ)

2007年10月半 中小企業診断士受験を決意

2007.11.18 転職エージェントR社にWebから登録
  キャリアシート、職務経歴書、転職アンケートを提出(WEB&メール)

2007.11.21 R社の担当キャリアアドバイザーと面談
  転職理由の確認、転職時期(4月)が譲れないかどうか、
  通える範囲はどの程度か
  知財担当者の求人から12件をピックアップ
  大手知財部を除き、5件に応募依頼

2007.11.22 事務所の人事面接
  半期に一度、ボーナス前に全所員と所長との面接を行っている。
  私は最後で、全員の面接結果を聞いて今後の相談をしつつ、自分の話もする。
  しかし、昨日の今日で、事務所での自分のキャリアプランを考える気になれず、
  話の流れで企業に転職を考えていることを明かすことになった。
  ショックを受けられてしまったが、事務所では仕事の幅が狭いとの理由なので、
  「それは仕方がないですよね」となる。
  強く慰留もされなかったし、せめて3月まではとか言われるかと思ったのだが、
  特にそれもなし。2月から移っても大丈夫か?

2007.11.27 応募したうちの一社であるS社から一次面接の案内

  時々契約の仕事をもらっている弁理士S先生と会って話をする。
  定年後、嘱託で法務の仕事をしている会社を来年引退しようと思っている。
  その後を何らかの形で引き受けてもらえないかという相談。
  あとからお断りするのも何なので、今転職活動中である旨を告げる。

2007.11.29 S社一次面接@隣県
  研究所出向とのことで、規模や業務内容は希望とマッチ。しかし遠い・・・。

2007.12.1  応募したうちの一社であるA社から書類選考落ちの連絡
  入社に至った場合のポジションが無いとの事。

2007.12.4  応募したうちの一社であるD社から書類選考落ちの連絡
  直前の経験が特許事務所のとのためとの事

2007.12.5  応募したうちの一社であるI社から一次面接の案内
  日程が合わず、再調整申し入れ

2007.12.6  S社から一次面接不合格との通知
  すでにマネージメント領域であり、スタッフであれば理系でとのこと
  しかし、それは面接前にわかっていること。他に理由がありそう。
  とはいえ、やっぱり遠いので、通っていても辞退したかも。

  別の転職エージェントP社にWEBから登録。
   R社は全国展開の超大手だが、こちらは名古屋が本拠の中規模どころ。
   R社用に作った職務経歴書をそのまま送付。
   キャリアシート(履歴書)は特に要求されず。

2007.12.7  I社から一次面接再調整の案内

2007.12.9  I社一次面接を辞退
  場所が隣県で、片道1時間半かかる。
  夫と相談した。
  家族全員の生活を一変させることになるので無理があるという結論。

2007.12.10 応募したうちの一社であるB社から一次面接の案内
  面接日12/25指定。
  「日程調整がなかなか難しい会社ですので、なるべく下記日程で」
  書類選考に2週間以上、一次面接の案内から実施まで2週間。
  そして「調整が難しい」って、
  いったいどんな会社なんだ??
 
2007.12.11 P社のキャリアコンサルタントと面談
  職務経歴書を元に、どんな仕事をしてきたのか、何をしたいのかを説明。
  基本的な履歴書を提出していないので、どうも話がまどろっこしい。
  もう少し知財職について勉強しておいて欲しかった
  (おそらく初めてのケースなんだろう)。
  素人向けに説明するところが多くて疲れた。
  (仕事の内容を全くよその業界の人に説明するのはいつもかなり骨が折れる)
  R社で既に応募している以外の会社の求人はほとんどない。
  が、取引のある会社にポジションの売り込みをかけていくとのこと。
  早速1社その場で売り込みたいというH社を紹介された。
  履歴書のフォームを送るので記入して提出して欲しいとのこと。
  写真をその場で撮影。

2007.12.12  P社から知財担当者求人の1社と、売り込みたいという2社の紹介
  うち1社は契約の仕事を時々人を介して受けているところ。
  某自動車メーカーの子会社なので、知財部なし、法務も片手間のはず。
  という情報をメールしておく。

2007.12.13  P社に履歴書を送る。
  R社のキャリアシートは、職歴が詳し目のオリジナルフォーマットだったが、
  P社のはいかにも「履歴書」。あまり特筆できるところもなく。

2007.12.25  B社一次面接と筆記試験(15時~)
  面接は2名で、適性試験を受けつつ、自分の番になると面接。筆記が疲れた。
  面接官は、人事担当者、知財のGL,その上の技術部長、役員の4名。
  転勤はできないか、といきなり人事面の質問から始まって面食らった。
  主な質問は、以下の通り。
  ・なぜ当社を志望されたのですか
  ・初職、その後のブランク、現職、今回転職を決意した理由について
  ・三位一体経営(知財・研究・事業)で、何が重要だと思いますか
  ・技術はどうやって勉強したのですか
  ・ハード、ソフトの技術的知識は大丈夫ですか?
  ・知財業務の中で何が一番おもしろいと思いますか
  ・転職されたとして、その後定年まで働きますか
  ・特許戦略では何が重要だと思いますか
  ・最近興味を持った技術的テーマは何ですか
  結構つっこまれたし、忙しくても大丈夫ですかみたいな質問もあったが、
  面接の会話を楽しめたと思う。

  ぐったりしたので、途中乗換駅でコーヒーを飲んでまったりしていた。
  20時頃にR社エージェントから電話。一次通過、最終面接の連絡。
  今週中には結果を連絡しますと帰りがけに言われたのだが、当日中とは。
  で、またしてもピンポイント指定(笑)。1/7(月)13:00。

2008.1.7   指定日にB社最終面接。年末年始はスキーに行ったが、落ち着かなかった。
  面接官は、社長と人事部次長の二人。
  会社の置かれている状況の説明を経営者視点から述べられた。
  採用したいと聞いていますからよろしく、という趣旨のことを言われた。
  人物確認が主だったような印象。おかげで割合リラックスして話すことができた。
  主な質問は、以下の通り。
  初職から現職までの略歴・仕事内容を説明してください
  ・当社はどのような会社だと思いますか
  ・なぜ当社に応募されたのですか
  ・現職が充実されているように思いますが、なぜ転職されるのですか
  ・まだお子さんが小さいと思いますが大丈夫ですか
  ・ご主人の転勤の可能性は?
  ・なぜ知財の仕事がしたいのですか

2008.1.11  B社内定通知
  入社日3月1日で
  P社にも内定が出た旨伝え、以後の活動を停止してもらう。

2008.1.12  所長に転職先が決定したことを告げ、2月いっぱいで退職の意思を伝える。
  11月の面接時に予告していたため、特に引き留められることもなく、淡々と。
  次週の週頭のMTGで公表し、以後の案件からは代理をはずしてもらう。

2008.2.1  1月から入った新人さんの歓迎会を私の送別会と兼ねてもらう。
  かなり早かったが、2月末に近づくほど切迫したので、後から思えば正解。

2008.2.13  顧問先のベンチャーの社長に、私が企業に移ることを所長が話したらしい。
  「企業に移るんだったら是非うちに来てください!」という熱烈なラブコール。
  朝電話があり、お昼に事務所まで来るというフットワークの軽さにびっくり。
  もう内定承諾書も出してしまったし、全然翻意する気はなく、話だけのつもりが、
  大変おもしろそうで困惑。
  上場ベンチャーさんなので、先端技術をこれから伸ばしてビジネスにするところで
  知財戦略を仕切る人が必要なんです!ときた。
  やっぱり、起業する人って言うのはパワフルで引き込まれる。
  正直、B社とはだいぶ方向性が違っておもしろそう。
  と、ぐるぐるこの段階になって考えてしまった。

2008.2.14  あと1ヶ月入社を伸ばして考えてみてくださいと件の社長に乞われたので、
  とりあえず入社日を延ばせるかどうかエージェントに聞いてみた。
  慌てて電話がかかってきて、B社に聞いてみるが、人事担当部門も現場との
  間で調整が大変なのでと言われる。
  まあ確かにその通りだし、信義上もまずいな、と舞い上がっていた心持ちが落ち着く。
  エージェント通しててよかったかも。

2008.2.15  なんだか一人で大騒ぎしていたが、元の通りに行くことに決めて、あちこち報告。
  社労士さんを交えて、退職手続。

  このあと、ひたすらひたすら1200件を超える代理人辞任届をインターネット
  出願ソフトで出し続ける。
  無理矢理終わらせたのは、本当に退職日当日2008.2.29だった。

2008.2.29  結局終わらなかったり荷物が多かったりしてばたばた。
  事務所を出たのは22時過ぎ。
  その前に、花束と寄せ書きを頂きました。
  有志で近くの居酒屋で一杯。

2008.3.3  B社に入社。人事関係の研修受講。

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幅を広げる

弁理士会に知財価値評価推進センターという付属機関がある。私は去年からそこに属している。ここにいると、どうしても会計とのかかわりが避けて通れない。簿記をやろうと思い立ったこともあるのだが、どうにもとっつきにくい。いっそ会計士をとってしまった方が体系的理解のためにはよいだろうか。幅も広がるだろうし。などと思ったりもしたが、とくに知財価値評価をやりたい気持ちが強いわけでもないので、それにしては投資効率が悪い。おまけにセンターでご一緒している会計士弁理士(非常に希少価値だ)の人に、「会計士試験って、どうですか?」と聞いてみたら、「あれは学生の受ける試験ですよ」と言われてしまった。いまさら監査法人で実務経験でもないしねぇ。

ところで、知財の価値を考えるということは、そこにある特許権を金銭評価することにとどまらず、その企業にとって、事業にとって特許がどんな意味を持つのか、有意義な知財をとるというのはどんなことなのかまで考えていく必要がある。知財戦略という部分にかかわってくるのだが、これが経営戦略の下に来るものであることは当然である。

なにぶん大企業であれば自前で価値評価にしろ知財戦略にしろまかなえるので、独立士業としての弁理士がこのあたりを取り扱う意味は、どうしても中小企業支援になる。弁理士会の掲げるミッションとしても中小ベンチャー支援となるのは当然。

しかし、弁理士というのは大半が大企業からの出願のアウトソースを受けて食べていて、中小企業に対しても同様に行動していることが多い。知財立国で、知財をテコにして業績を向上、経営戦略に絡めた知財戦略、知財の面からのコンサルティングが必要とか急にいわれても、中小企業の経営がどうなっていて、その中でどんな風にしていくのがよいのかなんてことは知らない人が多いだろう。もちろん私も同じだ。

ということは、自分自身を中小企業に売り込むにしても、今ひとつこれでは魅力が薄い。リソースに限りのある企業としては、一人何役もできる人材の方が喜ばしいだろう。もう少し中小企業の経営全般についてしっかり押さえておく方がよいのではないか?

という流れで、今般、中小企業診断士試験を受けることにした。まあ資格取得が一番の目的というより、そのための勉強を通して中小企業の経営全般にかかる知識を得るのが目的。もちろん資格はあった方がよいし、早く取得してしまった方が全体の体系を見渡すにもよいので、1年ストレート合格を目指すけれども。

この1年を通じて、自分の視点が変わることを期待している。

#今更で意外性がなくて申し訳ない。

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行き詰まって

何かを継続していて3~5年経過すると行き詰まり感が出てくる。慣れてきて、効率は上がってくるのだけれど、達成感や進歩しているという実感に乏しくなってくるからだろう。飽きっぽいというにはスパンが長いような気もするが、やっぱり飽きっぽいのかもしれない。

仕事の面でも(仕事の面では特に?)そういう傾向が強く、とても職人にはなれないだろうと思う。そして、知財業界というところは、とても職人が多いのだ。

前回、仕事のモチベーションが上がらなくなってコーチングを受けたのは2005年の9月だった。今、このエントリーを書くに当たって、コーチングのカテゴリーの記事を読み直してみた。同じようなことで悩んでいる嫌いもあるが、ワークライフバランスの重要性がはっきりして、仕事の波に飲み込まれなくはなった。コーチングセッションを通して、バランスのよい生活を送るために、現在の勤務先を動くことは考えないとしたのだが、ここがゲンゲンが小学生になったことにより、制約として余り考えなくてもよくなったという環境の変化がある。

そして、事務所でできる第二領域の仕事は、ずいぶん軌道に乗ってきたと思う。毎週金曜に所長とミーティングをし、月曜には全体でミーティングをして、進捗状況を報告し合う。管理体制やチェック体勢も徐々にシステム化されつつある。

現在問題となっているのは、絶え間なく入ってくる新人の教育体制をどうするかということ。所長の教育能力の衰えが目立ち、これを補完する方法を考えなくてはならないと思うのに、本人に自覚がないので自分でやると言い張る。ちゃんと教育してもらえない新人も大変だがそれを見ているベテランにストレスがたまるので、これをなんとか回るように調整する必要がある。グループ制を取ってグループ長を立ててやれば自動的に回るのかもしれないが、現状プロジェクトのように案件ごとに担当が動くので、その都度サポーターを割り当ててやらないといけない(この必要性を所長が理解していない)。私がやりますと言明し、やれているつもりでいる所長に対してできてませんからやめてくださいというのもなかなか難しく、けっこうストレスフルな話である。

そしてやっぱり、職人芸のような特許権利化業務を極めていくことには、どうにも私は熱意を抱けない。事務所を大きくしたり、中で働くシステムを作ることについても最近は余り興味を抱けなくなっている。

そろそろ潮時かな、と思い出したのが今年の夏頃だっただろうか。代理人ではなくて、クライアントサイドへ身を置きたいと思う。中小企業の知財部あるいは大学の知財本部へ入って、技術管理全般を取り扱うことをやりたい。できれば今年度中にケリをつけてしまいたい。

しかし、なかなかそう簡単にことは動かない・・・。

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Fast Truckを走る人々

弁理士の合格同期ご当地組で年に1度くらい同期会を開いている。合格から10年以上経過し、企業内なら管理職だし、事務所勤務なら経営に携わっている人が多い。2年ぶりの同期会で、7人が集まった。最近事務所の管理方面を考えることがぐっと増えているので、経営者をやっている人を中心にたくさん話をしてきた。

とにかく、みんなよく働く。ベンチャーの経営者は熱意がなにより重要で、寝ても覚めても仕事のことを考えて没頭できる人でないと務まらないというのは良く聞くが、それに近いものがある。よく考えれば、特許事務所なんてベンチャーも真っ青?な零細規模なのだった。そりゃ経営者は熱意がないと続かないわけで。それまでの勤務弁理士から独立して事務所経営をするということは、それなりに自分としてのビジョンがあり、理想の事務所がある。このあたりが、漫然と勤めていても(ノルマはきついにしても)それなりに給与がもらえて日々を送ることができるサラリーマンとはずいぶん違う。仕事に追われるのではなく理想を追求しているとガンガン仕事することになるということのよう。たくさん仕事しているけどだから疲れているわけではなく、とことん楽しそうなのだ。

組織としてこんなふうにありたいので、こういうことを実行している、次代の育成は、こんな風にしたいので、これをやっている、と次から次へと色々出てくる。で、そんなことに専念しているのかと思えば、自分の明細書書きとしての売り上げは落としてないらしい。どっから時間をひねり出しているんだ??鬼のような生産性を出すか、四六時中働くかしかなさそう。聞いていると、ひたすら数をこなしガンガン働くことを一定期間続けていると、生産性もぐいぐい上がり、それまでよりも短時間で同程度の品質を出せるようになるらしい(たどり着くまでが大変そうだ)。

事業会社の経営者と違って、士業の場合は経営者といえどもプレイヤーであるべきだという意見もよく聞くし、それももっともなところはあるので、生産性を二倍にして空いた半分の時間を経営と人材育成にあてることができれば理想的ではあるのだが。

翻って我が身を思うと、そこまで没頭することは物理的にも心情的にもできそうにない。ベンチャー経営にはとことん向かない性格のようだ。おもしろそうだとは思うのだけど、そこの軌道に乗るまで自分の時間を投資することは難しい。子どもとの時間をそのために削りたくはないし(子どもを育てることにも同じように絶対量の時間は必要なのだ)、心身を強靱に保つためのあれこれも人任せにはしたくない。わたしはやっぱりこのままあちこち欲張って低空飛行を続けて無理のない人生を歩むのだろう。

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コンセプトワークとフィールドワーク

コーチングを受けているときに読んだ「キャリアの教科書」に、キャリアを進めていく上で重要なワークに3つあり、フィールドワーク、コンセプトワーク、ネットワークだと書いてあった。

フィールドワークは実践であり、実際に仕事の現場で経験を積むこと、それによってデータを集めること。コンセプトワークは、自分がどういう人間であるか、どうありたいかを掘り下げ、そこからどんなキャリアを進みたいかを見つめること。そして、その上で人脈を広げていく(ネットワーク)ことで、豊かなキャリアを積むことができると説く。

確かに、考えなしにただ仕事をしていても気づきは得られないし、自分のキャリアの方向性も見いだしにくい。が、現場で自分が仕事をしたときにどう感じるか、どう振る舞うか、等の経験なしに自分がどんな仕事をしたいかを考えているだけでは、机上の空論に終わってしまう。

そんなことを、1月に採用した新人弁理士の一人に話した。彼女は新米のWMで、4月から子どもを保育園に正式に預けることが決まったばかり。新人研修に行って、大勢の同期に会って、自分は今後何を目標に定めて仕事をしたらいいんだろうと少々途方に暮れてしまったらしい。育児という責任がなければ、とりあえず新しい仕事を始めたばかりだから仕事にひたすら打ち込み、慣れてきたらそこからまた考えるという選択肢もあるのだろうが、好きなだけ仕事に時間を使えるわけではないから、限られた時間の中で優先順位をうまくつけていかないと取り返しがつかなくなるのではないかという恐怖感があるのでは、と自らを振り返って思う。

彼女に語った(半分は書いて送った)内容の概略は、以下の通り。何かの参考になるかもと思い、ここにも置いておく。

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どんな弁理士になりたいか、知財業界でどんな仕事がしたいか、もっと広く知財周りでどんな仕事をしたいかを考えていくのはとても重要なことです。できれば、半年、1年という節目ごとに見直していくとよいと思います。どんな仕事がしたいかを考えるためには、まずどんな仕事が存在するのかを知る必要があるわけで、そのためには色々なところで働いている人と会ったり、話を聞いたり、読んだりする必要があります。

 弁理士に限ってみても、弁理士というとすぐ特許事務所で明細書書きをしている人を思い浮かべるわけですが、企業内弁理士として企業知財部の仕事をしつつ弁理士としての人脈を生かす形で働く人、大学の知財部やTLOで技術移転に近いことをしている人、様々です。特許事務所に属している弁理士の場合でも、大企業の知財部からのアウトソースのような形で明細書を書く部分だけ請け負っている場合、中小企業で発明発掘から相談まで幅広くお世話している場合、起業からサポートしているような場合もあり、これに電気・機械・化学といった技術的な専門分野が加わって本当に様々です。また、数は少ないですが意匠や商標専門の弁理士もその分野で深く活躍されています。

 ざっと考えるだけでもこれだけ出てくるので、アンテナを広げて色々な出会いを大切にしてください。入ってくる情報が少ないと考えが硬直化しますので。

 さて、このように、どんな風になりたいかをじっくり考えることはとても大切なのですが、考えているだけでは実現しません。考えることと実践の両方を備えていく必要があります。実践が重要なのは、経験を蓄積するという直接的な効果の他に、実践を通して見えてくるもの、気づきがあるからです。実践しないと見えてこないともいえると思います。逆に、闇雲に実践しても方向性は見えてこないので、考えつつ実践するところが重要です。

 そこで、特許事務所に入った以上、ここでできる最上の実践をしていくことが自分のキャリアプランを立てていく上で大切になってきます。特許事務所で積める経験はなんといっても明細書を書くこと、そのスキルを磨くことです。これは企業の知財部では、分野にもよりますがほとんど経験することができません(明細書を書くところは特許事務所に外注できるが、調査をしたり、発明発掘をしたり、特許戦略を考えたりという他の知財部の仕事はほとんど外注できないため、明細書を書くところまで人材を振り向ける余裕がないところが多い)。自分で実際に書くことで、他の特許を読むときの目も養われますので、弁理士としての基礎体力を高める意味で積極的に経験を積むのがよいと思います。

 明細書に限らず何でもそうなのだと思いますが、質を高めるにはその前提としてまず量をこなす必要があります。繰り返すことで型が身に付くということですね。とりあえず、特許出願の場合、100件を目安に1ステージ上がると思います。100件と言うととんでもない数字に聞こえますが、例えば月に4~5件書いていれば2年で100件に到達します。指導やフィードバックを受けながらそのくらい集中して書くと、自分なりに構成の仕方、話の進め方、文章の書き方が確立してきます。ここまできたら、次は、中間処理をやって、さらにそこから新規出願の書き方にフィードバックするというスタイルにしていくとよいと思います。

 残念ながら、月に例えば1件程度を1年続けていてもあまり明細書書きとしてのスキルは向上しないのは、やはり数をこなせていないからということになると思います。最初のうちは月に4~5件は厳しいと思うので、できれば3件はなんとか書く位のつもりでいるとよいでしょう。

 それから、アウトプットの質は、インプットの量と質に比例します。明細書を書くというアウトプットのスキルを高めるためには、まずインプットを大量にすることです。1件取りかかる前に、その分野の公報を、直接の従来技術から周辺のものまで20件くらいは読み込むように心がけてみてください。続けるうちに、その分野の大体のレベルがつかめるようになると思います。

 こんなふうに、地道に経験値を上げていけば、1年、2年たつうちに自分のやりたいことがもう少し見えてくると思います。肝心なのは、最初に書いたように、先を見るのをやめないこと、並行して実践することの2つです。

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納期の調整

特許事務の納期のうち、特許庁から来るもの(拒絶理由通知、査定等)への応答は、法定期限が定められているので、いくら集中していようと間に合わせる以外ない。国内出願に基づいて対応外国出願をする場合も、その期限は基礎とする出願の出願日から1年以内と決まっているので、これも間に合わせるほかない。

まったく新規の出願の場合、外部発表が予定されていれば、それに間に合わせるのは必須なので、これについても法定期限と同様、なんとしても間に合うようにするしかない。

問題は、特に発表予定も近くない新規出願の場合の納期である。通常は、面談してから3週間~1ヶ月で原稿納品と期限設定される場合が多い。典型的な日程は以下の通り。
   面 談
    ↓3日~1週間
  追加資料受領
  クレーム作成
    ↓3日~1週間
  クレーム送付
  出願人側チェック
    ↓1週間
  明細書原稿作成
    ↓1週間
  出願原稿送付
  出願人側チェック
    ↓1~2週間
  修正・最終チェック
    ↓3日
   出 願

1件だけを見ていれば、特に上記日程で無理があるわけではなく、むしろ余裕がある。面談後すぐにクレーム作成に着手して、作成中に追加資料が届き、その後すぐにクライアントにクレーム案を送り、特に遅れなくチェック結果が届いてすぐ明細書に着手できれば、である。

実際は、複数件(5~10)並行して進めているし、新規案件ばかりでなく、合間に法定期限ものも抱え、外国案件もやっている。面談も2~3件まとめて行っているから、各件についてすぐに着手できる場合は稀。しかし、進行度合いの異なる複数の案件について、いつどの件の何を進めるかの予定を立てるのはパズルのピースを埋めていく作業に似ていて、精度を挙げるのが難しい。今週は何をする、来週は、くらいのざっくりした計画は持っていても、その程度ではなにか割り込みがあったときにリスケジュールもしようがない。

このため、新規依頼があったときに、担当できますか?と問われて、「今受任した場合、着手できるのがいつで、原稿納付はいつになります。」と明確な日程が出せない。いまクレーム段階にある件が○件あって、これは今週来週で終わり、明細書を書いているのが○件あって、1件は今週、1件は来週、それから。。。等とそのたびに延々考えて、最後は結局えいやで「来月末期限ならたぶん大丈夫だと思います」などと答えることになる。危なっかしいことだ。

他の担当者を見ていても、皆似たり寄ったりで、今新しいものが来たら納期はいつに設定するべきかがきちんと出せる人はあまり見たことがない。その結果、納期間近になってきて遅れそうになったら、(1)残業してつじつまを合わせる、(2)納期を遅らせるのどちらかの対応になる。たいていの人は(1)を主にして、どうにもならないと(2)にするパターンだろうか。

ここで、特に外部圧力のない新規出願の場合、納期が遅れても誰も困らないので、遅れることに対するしめつけが弱い。作業時間の見積もりの甘さが遅れに出て、納期遅れが半ば常態化している。クライアント側でも厳密に納期管理をしておらず、遅れが出てずいぶんたってから「どうなってますか?」という電話がかかる程度。

という情けない状態で私も日々の仕事をしていて、特に最近手持ちの案件が全て納期遅れになっている現状に「まずいなぁ」と思いつつ、クライアントの年度末の3月までになんとかつじつまが合えばいいかとたかをくくっていた。

ところが。

2月末日出願期限で依頼されていた1件について、一昨日電話で「月末発表予定ということが判明したので、なんとか原稿下さい」と知財部の担当者に泣きつかれてしまった。確かに2月末日で(それもなぜか出願期限で依頼書が切られていた)受けた案件だったが、外部発表の予定は聞いていなかったので、通常ルートで仕事をしていて、他の件との絡みでクレームチェック後の明細書段階への着手が3週間強遅れた。遅れが出るけど来週着手して来週中に送付しようともくろんでいた。「発表なんて、そんな話は聞いてない~」と思ったが(実際、知財の担当者も前日に聞いたらしいのだが)、ちゃんと納期通り進めていなかった私に全面非があるのは明らかだ。

というわけで、Pさんが土曜日研修で不在だったため、囲碁教室に子どもたちをそのまま1日預けて深夜までかかって作成して送付。

今後、納期は受任時点で明確にして、無理な納期で依頼を受けないことにしようと固く誓いました。

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